2016年10月20日木曜日

夜間農道歩行訓練

★概要

  • 日程:2016年10月19日
  • 天候:晴れ,雨上がり
  • コースタイム
    自宅発21:04→西宮神社(標高22m)着21:40→徳願寺山門前(標高121m)着22:15→自宅着23:25
  • 総行動時間:2時間10分 
  • 総移動距離:12km
  • 最高標高:177m
  • 休憩時間:10分

★ 感想

前回の山行後,家庭の諸事情により太ってしまったので,急遽夜間訓練に出ることにした.ザック重量は今まで通り約4キロ.水は3リッターで,内2リッターは重り,1リッターが飲料用.手にはダブルストック.靴は…

…すでに投稿したように,前回の訓練でジョギングシューズ右のソールは剥がれてしまった.実はその後ダメ元で,100円ショップで万能ボンドを2本購入し,べっとりと塗りつけて貼り合わせ,輪ゴムで数日間固定しておいた.本日はその修繕後,初めての使用となる.果たして訓練に耐えることができるのか?100均ボンドのパワーに期待.

今回はそのため,ソール再剥離による途中撤退も考慮しながらコースを決めた.前回の山行において,前回の訓練の効果をあまり感じないばかりか,むしろ山歩きのフォームに悪影響を及ぼしたように思うので,今回はあまり走らないことにした.また平地よりもできるだけ,山道に近い山の舗装路を歩きたかったので,訓練でいつも行っている徳願寺の前を通っている農道を歩くことにした.

まずは国道一号線沿いにある西宮神社を目指して,自宅を出発.歩きながら,しばらく貼り付けたソールを気にしていたが,どうやら問題はないようだ.少し走ってもみたが,再剥離の気配はない.これは結構なこと.

駿河大橋を渡り,国道一号線を暫く歩くと,西宮神社に続く急坂の前についた.ここはちょっとなる懐かしい場所で,佐渡山(標高103m)の麓にあたる.自分が最初に里山を単独で上り始めたころ,徳願寺山(標高352m)を目指してここから上った記憶がある.その時使っていたザックが,今回訓練で使っているザックという次第.

ヘッデンを装着.まずは西宮神社本殿に向かうコンクリートの急坂を上る.坂を登りきると農道に出るのであとは,訓練向きのアップダウンのある,外灯のない真っ暗な農道をひたすらに歩くのみ.中間目標地点は,徳願寺山門前と徳願寺山ハイキングコース登山口だ.

真っ暗と言っても,本日は時折,雲間から月が顔を出してくれたので,その時はヘッデンを消しても目が慣れれば道が見えそうだった.また時折,右側に静岡市の夜景が広がる.一番夜景がきれいなところで写真を撮ろうとしたのだが,例によって多湿のためか,何度もカメラアプリが強制終了してしまう.何度かトライしてようやく2枚撮れたが,時間のをロスした.先を急ごう.

以前この農道を上った時には,夏でもありフゥフゥ言って苦しんだことを記憶しているが,今の自分にはさほど苦ではない.いや,むしろ楽しいとさえ感じる.それは確かに進歩であり,喜ばしいことなのが,若干寂しい感じもしていた.つまり過去においては,この道を歩くことには「深い意味」があったのだが,今の自分にとってはそのような「深い意味」は感じられず,単なる訓練歩行以外何も意味しない…,すなわち「意味の蒸発

このような感覚に陥ったのは,もしかしたら夜間で周囲の景色が見えなかったからかもしれない.景色が見えれば,また訓練歩行以外の別の意味を持ってくるのかもしれない.しかし訓練しているその時の自分には,トレーニング以外の意味は見いだせなかった.

さて徳願寺山門前を過ぎ,さらに徳願寺山ハイキングコース登山口を過ぎると,農道は上りから下りへと転じた.雨で濡れたアスファルトをストックでブレーキを掛けながら,やや早歩きで降りていく.その途中で意外な事が起こった.

真っ暗な農道の先に,LEDライトが見えたのだ.しかも動いている.間違いない.人だ.こんな時間に農家の方がいるはずもなく,いるとすれば自分と同様にやはり何かの訓練者なのか?ちょっとときめきを感じながら,ライトの方へ近づいていく.

近づくにつれ,だんだん状況が見えてきた.自動車が停めてあり,その横で白い服を来た男性らしき人が何かをしている.残念ながら訓練者ではないらしい.その横を通り過ぎる時,「こんばんわ」と挨拶すると,「こんばんわ」とやや弱い返事が返ってきた.どうやら夜景を撮影に来た方らしい.そのまま通り過ぎたのだが,撮影が終わったのか,すぐに後ろから車で走ってきて,自分を追い抜いて行ってしまった.こんなこともあるのだな.

その後,徳願寺山の麓に当たる下向敷地に下りついた.ここからはまた平坦な舗装路を自宅まで歩くことになる.

再び歩き始めたその時,ソールを貼り付けた右足の裏の異変に気づいた,歩く度に右足から,何かが地面に擦れる音がするのだ.これはまずいと思い,数m先にある伊勢神明宮神社の明るいライトの下で,右のソールを確認してみた.ありがたいことにソール自体は剥離していなかった.原因は別にあった.ソールの滑り止めブロックが横一列分,剥がれかけていたのだ.まいった,これは家に帰ってボンドで貼り付けるしかない.とりあえず家まではまだ数kmあるので,途中でちぎれてしまう可能性は十分ある.ブロックちぎらないように注意しながら,神社を後にした.

こうしてとりあえず帰路を歩き始めたのだが,駿河大橋を渡るちょっと手前で,またもや今度は左のソールから異音が発声し始めた.この音には聞き覚えがある.そう,間違いない.ソール剥離の音だ!

靴を見ると案の定だった.その後の経過は前回の訓練時と同じ.結局ソールは,橋を渡る途中で完全に剥離してしまったため,ソールをザックに収納し,そのまま歩いて帰宅した.

まだ靴の確認や修繕はしていないが,右は比較的うまく行ったので,左についてもちょっと楽観視している.はてさて復活してくれるか?それとブロックはどうなった?

2016年10月19日水曜日

アクションカメラ RICOH WG-M1 試用レポート


予告通り,山カメラとして購入したばかりの「RICOH WG-M1」の試用レポートを投稿する.

★★購入に関するデータ


★購入目的

  • 目的:山行時の静止画・動画記録撮影

★購入理由

現行のスマホによる静止画・動画撮影には,限界がある
  • 気温が高いと高温警告が表示され,カメラが起動できない
  • 気温が低いとカメラが起動できても,作動しない.またバッテリーの起電力が弱まるため,スマホがオートシャットダウンする
  • 湿度が高いと,カメラが正常に作動しない
  • カメラが作動しない場合,スマホを再起動しなければならない
  • 手袋をしたままでのカメラ操作が困難
  • 山行後半は,モバイルバッテリーで充電しながらの撮影となる
  • 衝撃・落下・水没時に,壊れる可能性が高い

★日付と購入店

  • 注文日:2016年10月8日
  • 配送日:2016年10月10日
  • 購入店:Amazon Japan

★注文商品(カメラ+SDカード)

1) RICOH WG-M1 オレンジ

  • 販売:Amazon Japan G.K.
  • 価格:¥ 17,759
  • コンディション: 新品

2) Transcend microSDHCカード 32GB Class10 (無期限保証) TS32GUSDHC10E (FFP)

  • 販売: Amazon Japan G.K.
  • 価格:¥ 1,080

★購入金額

  • 商品の小計:¥ 18,839
  • 配送料・手数料:¥ 350
  • 注文合計:¥ 19,189
  • 割引:-¥ 1,238
  • ご請求額¥ 17,951

★価格コムWG-M1最低価格

★★カメラに関するデータ

★★テスト環境

  • 日付:2016年10月15日
  • 時間:6:00~15:20
  • 場所:静岡市葵区大山ハイキングコース
  • 標高:80~870m
  • 天候:快晴,降雨なし
  • 気温:17度前後
  • :ややあり

★★テスト方法

  • バッテリー:満充電状態から使用
  • テスト手順:山行時に静止画と動画を撮影
  • 撮影手順:電源ボタンを2秒押しして,毎回電源をオン・オフ
  • 動画撮影設定:1280×960(50fps),画角=WIDE,風音低減なし
  • 静止画撮影設定:デフォルト(14M,画角=WIDE)
  • カメラ装着:付属カラビナストラップでザック左ショルダーベルトのD環に装着し,さらに同D環にカラビナ装着した厚手の袋に収納

★★テスト結果

  • 静止画撮影枚数215枚
  • 動画撮影本数24本
  • 動画撮影時間合計:28分16秒
  • 最終バッテリー表示:満充電表示のまま

★★試用レポート

★バッテリーと固定焦点

まずテスト終了時に,バッテリー表示が満充電表示のまま全く変わらないことに驚いた.ただしこれは,バッテリーが新品であり,エイジングもしていないため,誤表示である可能性もある.

バッテリー公称値は以下の通り
  • 静止画撮影:約350枚(専用バッテリー使用)
  • 動画撮影時間:約150分(専用バッテリー使用)
バッテリーに関しては,もう少しテストする必要があるだろう.ただ本機のバッテリー消費が少ない理由として考えられるのは,固定焦点カメラであることだ.

つまりオートフォーカスに関わるモーター駆動,フォーカス検知,メカ制御の電力が不要ということだ.メカニカルな機構が少ないことは,同時に故障も少ないことを意味する.だが当然,パンフォーカスとなり,ボケ味などを出すことは出来ないため,味のある写真や動画を取ることは出来ない.しかし記録用途としては問題ないと言える.

★広角での使用が基本

他の方が書いたレビューにあるように,このカメラは広角(静止画:約160°,動画:約137°)で撮影することが前提となっているようだ.例えば,静止画の画角設定を「Mid.」に切り替えても,電源を切ればデフォルトの「Wide」に戻ってしまう.他の設定は電源を切っても維持されるのにもかかわらずである.

つまりこれは意図的に「Wide」を使用するように仕向けているとしか思えない.

実際,画角が「Wide」以外だと画像が荒くなったように見える.光学的機構によるのではなく,広角で撮った画像を内部でデジタル処理して,擬似的に広角以外の画角を生成してる可能性が高いように思う.

さてその広角はというと,もはや魚眼レンズに近い感じだ.

レンズ仕様は以下の通り
  • レンズ構成:RICOHレンズ 6群6枚(非球面レンズ2枚使用)
  • 焦点距離:35ミリ判換算 約16.8mm
  • 明るさ:F2.8
このため撮った画像・映像は自然な感じにはならず,かなり周辺部がデフォルメされたものとなる.しかし記録用途として割り切った場合,画像・映像内の情報量がむしろ多く,またブレも発生しにくいため,好まれる可能性はあるだろう.

★接写,露出補正,HDRはできない

問題となるのは,被写体との距離を60cm以上取らなければならない点だ.マクロ機構もないため,接写は出来ない.山行中,花の写真などを撮りたい場合は,別のカメラを携行することになる.

また本機にはフラッシュやLEDライトもない.そのためISO800まで自動増感するものの,夕暮時,曇天時や暗がりでの撮影は厳しいかもしれない(下画像参照).ちなみに露出補正やISOの設定など,露出に関する設定は一切ない.

ISO100

ISO800

またこれも他の方が指摘しているように,強いコントラスト処理がなされており,特に動画撮影において白飛び・黒つぶれが目立つ.残念ながらこのコントラストに関しても設定項目はない.やはり記録用途と考えるべきなのだろう.

ちなみに本機にはセルフタイマーも撮影モード設定もなく,パノラマ撮影はもちろんのこと,HDR静止画撮影もできない.

★動画のフレームレート

今回のテストでは,動画を1280×960(50fps)のみで撮影した.仕様ではフルHDの1920×1080では,フレームレート30fpsとなっている.しかし事前の簡易テストで30fpsは出ていないように見え,視聴に目が疲れる気がしたため,最初から1280×960(50fps)を採用した.

1280×960(50fps)は,フルHDの左右をトリミングして,処理負荷を小さくし,その分フレームレートを向上させた感じだ.確認はしていないが,概ねこの解像度で30fpsぐらいは常に出ていると思う.

1280×960(50fps),YouTubeスタビライズ不使用

ちなみに本機は,848x480(120fps)というハイスピード動画撮影も可能だ.撮影可能時間は1分間のみで,再生は4倍スロー(30fps)となる.山行では使用しないと思い,今回のテストでは割愛したが興味深い機能だ.

★上面液晶モニタは便利

さて次に操作性.今回は袋に入れ,胸にぶら下げて使用したのだが,取り出し→撮影→収納のシーケンスが極めてスムースに行えた.袋に入れず剥き身で使用するのであれば,このような手順は省けるのだが,レンズプロテクターがあるとはいえ,傷は気になる.

ちなみに本機のレンズプロテクター「O-LP1531」は,RICOHのネット直営店で販売していないようだが,大きな傷がついた場合,取替のため別途入手可能なのだろうか?

収納袋から取り出した後,カメラが胸の少し下あたりに来るように,カラビナストラップの長さは調節されていた.そのため,レンズを被写体に向けた時に,本機の上面液晶モニタを無理なく覗き込むことができる.この点は高く評価したい.

ただし残念ながら液晶モニタは30秒で自動消灯してしまい,消灯までの時間を変更する設定項目もない.再表示するためには電源ボタン等を押す必要がある.30秒以上の長さを持つ動画撮影テスト中に,何度か液晶を再表示したいケースがあり,電源ボタンを押して再表示を行った.この撮影動画を再生してみると,この時のボタンのクリック音が結構な音量で録音されてしまっていた.これに関しては今のところ対策が見当たらない.

ちなみに液晶消灯後,カメラの電源が入っているかどうかは,電源ボタン横のLEDが,録画時には赤く,アイドル時は緑に点滅するので,把握可能.


撮影における一連の動作を可能にした付属のカラビナストラップのカラビナは,登山用ではないものの軽量型のものが採用されており,これも好感が持てる.

★工夫された操作ボタン

撮影操作の殆どは,左手親指があたる本機左側面の2つのボタン(動画/シャッターボタンと電源ボタン)だけ済む.このボタンは視認しなくても,親指の感覚で判別できるように工夫されている.

動画/シャッターボタンは,出っ張っており,電源ボタンより大きく,表面がザラザラしている.逆に電源ボタンは,やや奥に引っ込んでおり,動画/シャッターボタンよりも小さく,表面はほぼ滑らかになっている.

この工夫により,グローブをしたまま操作することも困難ではないようだ.実際,下山時ゴム張り軍手をはめたままで操作したのだが,特段支障はなかったように思う.ただし厚手の防寒グローブやグローブ数枚重ねの場合は,操作が難しいかもしれない.

今回のテストでは,撮影開始・終了の度に毎回電源ボタンを2秒長押しして,電源をオン・オフして使用した.これにより電源をオンのままにするよりも,大幅にバッテリー消費を抑えることが出来たのだと思う.しかし電源オンの直後は,必ず動画撮影モードとなるため,自分のように静止画撮影がメインのユーザーにとって,毎回のようにやらなければならない動画撮影から静止画撮影へのモード切替(右側面の真ん中ボタンを押す)は煩わしく感じた.



本機の用途は,動画撮影がメインの前提なので,殆どのユーザーには問題ないと思われるが,できたら設定項目を設けて,デフォルトの撮影モードを切り替えられるようにして欲しいところだ.

2秒押しと撮影切替操作を回避する方法の一つは,自動電源オフ機能(液晶消灯後,60秒経つと電源を落とす)を無効にして,ずっと電源を入れっぱなしにしておくことだ.ただし,今回のテストの前に行った簡易テストでは,この方法ではやはりバッテリー消費が激しく,全く撮影しなくても3時間ほどでバッテリーが上がってしまったように記憶する.

できたら,電源ボタン長押しの秒数を0~5秒ぐらいまで設定でき,またデフォルトの撮影モードも選択できると良かったと思う.

★重さや大きさのもたらすメリット

本機は他のアクションカメラよりも,やや重く感じるかもしれないが,この重さがおそらく安定感をもたらし,動画/シャッターボタンを押す時を含めた,手ブレの発生を少なくしているのではないか?また容積も他機種に比べて大きくかさばるようだが,左手にしっくりと馴染む感じで,ホールド感が大変によい.これも手持ち撮影時の安定感につながっているように思う.

動画撮影においては,自動的に電子式手ブレ補正も働くが(注:オフには出来ない),この安定感と広角レンズの効果も加わって,撮影した動画のブレは大変少なくなっていると思う.

ただしウエアラブルカメラとして,ヘルメット等に装着するには,この重さと大きさはやや問題がありそうだ.ちなみに本機のヘルメット用マウント「WG ヘルメットストラップマウント O-CM1536」は,レビューによるとストラップが短く,山ヘルメットには対応していないようだ.おそらくウエアラブル山カメラとしての使用は,想定されていないのではないだろうか?

★★総評

端的に言って山カメラとしての本機は,好天山行時の「記録」動画を,手持ち撮影する道具として,大変コストパフォーマンスの良いカメラと思う.ただし雪山に関してはテストしてないので要注意.快晴の場合,雪が激しい白飛びとなる可能性も否定できない.

改良を加えてもらいたい部分は,概ねソフトウエア部にある.ファームウェア更新等によって,設定項目をいくつか増やしてもらえれば,より素晴らしいモデルになると思う.

ただしすでに後継機種WG-M2が発売されているため,ファームウェア更新は期待できないかもしれない.

ちなみにこの,4K(3840x2160,30fps)動画撮影に対応した後継機種WG-M2は,本機よりもさらに広角のレンズが採用され,焦点距離は35ミリ判換算で14mmとなっている.また露出補正やスポット測光も可能となり,ISO感度は最高6400,被写体にも20cmまで接近できるようになった.本機の弱点がそれなりに改善されているようだ.

ただし有効画素数が800万となっており,本機よりも小さくなっていることには要注意だ.静止画撮影も当然8M以下となる.

重さ・大きさについては,手ブレや操作性とのトレードオフがあると思う.1グラムでも減らしたいUL山行者に,本機を推奨することはできない.

色々と割り切りが必要であるが,その割り切りが可能な山行者にとっては,本機は値段も手頃な「良い山道具」としてオススメできると思う.

なお今回のテストでは実行不可能な耐久性・信頼性に関しても,すでに発売から2年が経過しているため,ある程度のデータがネット上のレビュー等に掲載されている.軽く読んだ感じでは,水中使用メインのケースを除き(パッキンに問題ありか?),概ね良好のようである.

2016年10月17日月曜日

大山ハイキングコース:大原→三角点「皆沢奥」(864m)

★概要

  • 日程:2016年10月15日
  • 天候:快晴,三角点「皆沢奥」山頂気温: 17.3℃
  • コースタイム
    自宅発5:10→大原八幡神社着6:00→54号鉄塔着8:30→三角点「皆沢奥」着11:10→休憩1時間10分→三角点「皆沢奥」発12:20→54号鉄塔着13:50→大原八幡神社着15:20→休憩10分→大原八幡神社発15:30→自宅着16:30
  • 総行動時間:10時間(自転車:1+1時間,山行:5+3時間) 
  • 休憩時間:1.5時間
  • ルート:松浦理博「安倍山系 中」,大原山稜,ルート①(大山ハイキングコース,愛郷の路)

★写真(316枚)

★動画(21本)


★ レポート

そしてその日がやって来た.新しい山に行くのだ!

と言っても4ヶ月ぶりの山行となるため,まだ身体ができていない可能性は十分にある.まずは標高1,000m以下の山を単独で登って,自分を試してみたい.いつもならこのような場合,近隣の竜爪山・文珠岳(1041m)がその候補に上がるのだが,今やちょっと食傷気味.もう少し標高が低くても良いので,難易度の低い安全なルートを持つ,まだ登ったことのない山はないものか?

例によって松浦理博「安倍山系」のページをめくりながら,未だに登っていない手頃な山を探したところ,「大原山稜」ルートの目標地点となっている無名峰が目に留まった.

標高は864m.その上,大原山稜ルート①は静岡市認定の「みどりの道(大山ハイキングコース)」となっている.それはこのルートが,ある程度の整備がなされており,道迷い,危険箇所,藪こぎ等がほとんどありえない事を意味する.しかもルート①のCTは約3時間となっており,そこそこの長さが確保されている上に,小さなアップダウンや急坂も途中にあるようだ.単独行の安全を確保しながら,自分の状態を知る試行には,ちょうどよいルートに自分には思われた.これで目標は決まった.

準備も終わり,自宅出発.いつもより遅い余裕の午前5時スタートで,空はすでに明るくなっていた.よって自転車のライトも不要.よく知っている藁科街道を北上し,約1時間ほどで,登山口となる大原八幡神社に到着した.

神社の鳥居の横には,静岡市教育委員会による大山ハイキングコース案内板があったので,とりあえずそれに目を通す.そこにはルート地図とともにCTが記載されており,ここから大山までは約3時間とされていた.はて,これは随分,早いペースではないか?「安倍山系」によれば,ここから864m峰までのCTが約3時間.そして864m峰から大山までは確か数kmあるはず.健脚者や若い人ならば3時間で大山まで行けるのかもしれないが…

さて,そそくさと鳥居の横で登る準備を進めていると,イヌの散歩をしている年配のおじさんが通りかかった.こちらから「おはようございます」と挨拶をすると,ちょっと間があった後「ここを登るのか?」と無愛想な返事が返ってきた.ハイと答えると,「最近あまり登る人がいなから,蜘蛛の巣だらけだぞ」と忠告された.確かに…

今回の歩くルートは静岡市認定路「みどりの道」とは言え,廃れてしまっていることは,「安倍山系」にも記されており,自分も知ってはいた.また去年の4月,この大山ハイキングコースの最終目的地である大山(986m)に別ルートから登った時,その山頂に朽ち落ちた標識を発見していた.



「愛郷の路」と読める.その標識が指示していると思われる山道を見やると,やや笹がかぶっており,あまり歩かれていない嫌なムードが漂っていた.

このときの「愛郷の路」こそが,今回の歩く「大山ハイキングコース」なのだ.ちなみに「安倍山系 中」及び大山ハイキングコース案内板には「愛郷の」と表記されている.

「安倍山系」によれば,「愛郷の路」は藁科中学校の活動によるものとのことだが,現在,その活動は行われていないらしい.静岡市認定の「みどりの道」とは言え,ある程度荒れている可能性は十分にありえる…

…とは言うものの,認定路は認定路であり,非認定路とは別格だ.多少荒れていようが,少なくとも歩く事はできるはず.ルート上に崩落などが発生し,歩けなくなれば,静岡市が通行止めにするなり,認定解除をするはずなのだから.

「そうですか…何とか頑張ります」とおじさんには答えておいた.山道の樹間に張り巡らされた蜘蛛の巣には,ある程度慣れているつもりだ.たしかに口の中に蜘蛛の巣が入ってくるあの感覚は今でも好きにはなれないが,山行においてはさほど問題ではない.さあ,出発だ.

まずは神社の石段を登っていく.「安倍山系」によると70数段ほどの踊り場のない真っ直ぐな石段だが,高齢者にはちょっと危ないかもしれない.登りきると,中央に社殿,左に丸太ベンチ,右に簡易トイレと小屋のような建物がある.左右のどちらに行くかちょっと迷うが,右へ行くのが正解だった.トイレの左横から上っていく.



するといきなり急坂が始まった.ありがたいことにトラロープと丸太階段が設けられているので,比較的登りやすい.さすがは認定路,丸太階段もしっかりとボルトで止められており,金をかけている感じがする.

ただ…ありがたくないことに,この丸太階段の多くが丸太二本積みとなっており,段差が大きい.当然その分,登るのは厳しくなる.枯れ葉に階段が埋もれてしまうのを防ぐための,やむを得ない処置なのか?

この急坂を登る途中,幾つかのキノコを発見した.その後も数種類のキノコが何度もルート上に現れる.可食キノコなのか調べてはいないが,実りの秋を実感する.



さて急坂を終えて尾根に取り付くと,早くも静岡県山岳遭難防止対策協議会の標識が出迎えてくれた.比較的新しい標識のようだ.この後も標識はしっかりついていることだろう.尾根においても道筋が意外に明瞭なのは,整備されているためか,それともある程度このルートに需要があるためなのか?

しばらく歩くと右に展望地が現れた.茶畑の縁に当たる場所だ.ちょっと寄り道したのだが,まだ標高が260mぐらいであるため,気持ちのよい展望地ではない.しかしここまでに展望地はなく,ちょっとした息抜きにはなる.

展望地で写真を取ったあと,歩を進めると,「展望台→」と達筆で書かれた私製(?)標識が現れた.どうやら先程の茶畑の上方に展望台があるらしい.そちらに向かって歩いてみると,先程の展望とあまり変わらないが,地域の住宅などが見える場所に出た.確かにこちらの方が見晴らしは良いようだ.撮影後,再び本道に戻り,緩やかに登っていく.

やがて突然,左右分岐点のような場所に到着した.どちらにいくべきかちょっと立ち止まり思案したのだが,よく見えれば分岐の真ん中にあった木に標識が付けられているではないか.できればもっとちょっと手前に標識を付けてもらいたいところだ.

その後も標識,木に塗られた白ペンキ,マーキングテープなどにガイドされながら,杉林と広葉樹林が交互に現れる感じの山道を行く.

すると再び左右分岐のような場所に出た.今回も標識はあったのだが,地面に落ちてしまっており,どちらを指し示しているかわからない.



右側が正解のように思えるのだが,大きな木で進入禁止の横木がされているようにも見えた.そこで偵察してみると,右側の道にテープを幾つか発見した.どうやらこれは横木ではなく,単なる倒木らしい.倒木をまたいで右を行く.しばらく行くと標識や市岳連のマーキング等が現れ,安堵.さらに先を行く.

やがてコル部にある明確な分岐に出た.標識もしっかりと付けられている.大山・大原・小丹沢の分岐だ.この小丹沢方面の道は,「安倍山系」の大原山稜ルート③にあたる.ここには中電巡視路標識もあり,この道がハイキングコースだけでなく,中電巡視路でもあることを示していた.いやむしろ,「愛郷の路」は中電巡視路が,その元になっていると考えたほうが良いのかもしれない.

この分岐から先は土ではなく,石をえぐって作られたような道を上っていく.滑りやすく要注意.そこをしばらく行くと,思わず「ほほぉ」と口から出てしまった意外な場所に到着した.



一枚岩を削って,ステップを切ったかのように見える急坂だ.ちょっと岩場っぽいが,トラロープもない.まあ大した高さでもないので,気をつけて登れということなのだろう.確かにその通りなのだが,ステップの切り方が浅く,そこに細かい枯れ枝や枯れ葉がおおっているところが気になる.ここにトラロープがないということは,このハイキングコースは初心者向きではないということなのかもしれない.上りはいいが,下りは特に慎重に降りる必要がありそうだ.ここが今回歩いた大山ハイキングコースの唯一の難所と言える場所だと思う.

さて急坂をクリアしてさらに歩くと,再び分岐に出た.今度はちゃんとした指導標識がついているのだが,標識のむきが微妙で,どちらの分岐を指しているのかよくわからない.しばしの間,ルートを検討し,25号鉄塔への道を分けて直進することにした.実はこの分岐はどちらを選んでも,問題はなく,しばらく行けば合流となる.

今回のルートでは,一部標識取り付けにおいて,それが指し示す方向が不明瞭に思われるものがいくつかあった.標識以外にも理由はあるのだが,全体として分岐点や分岐点らしき地点における進路判断に時間がかかってしまった感がある.中でも次に現れた分岐点においては決断を要した.その分岐点には「愛郷の路」と書かれた標識があったにも関わらずだ.


それは明らかに進入禁止の横木のように見えた.むろん偵察したのだが,直進すれば別の鉄塔にたどり着いてしまい,ルートから外れてしまいそうだった.ただしもしかしたらその鉄塔から,「安倍山系」執筆後に新設されたハイキングコースの道があるのかもしれない.

もう一方の横木された道,おそらく従来の「愛郷の路」はというと,確かに荒れていて,人の踏んだ気配が薄いものの,道筋は比較的明瞭といった感じだった.さてどちらを行くか…

…結局,無難な(?)後者を選んだ.最悪,進めなくなっても,この分岐点まで戻れば問題ないだろう.覚悟を決めて横木をまたぎ越し,前進する.最初,道は枝や枯れ葉におおわれていて,やはりやや薄い感じだった.だがしばらくすると尾根に取り付いた.これならレールに乗った電車だ.やがて待望の標識も現れてくれた.

その後,中間目標だった展望地でもある54号鉄塔に到達.さらに何度か分岐点や分岐点らしき地点で進路判断しながら,上っていく.当然,判断が正しいかどうか,不安も若干あるのだが,しばらく行くと標識が出現し,判断を肯定してくれて安堵するというパターンが何度か繰り返された.



やがて「安倍山系」にも案内板にも記されていなかった「天神石」の横を過ぎると,メンテされていないように見える鬱蒼とした薄暗い杉林に突入した.ただしヘッデンが必要なほどではないし,道はあいかわらず明瞭だ.そこからは杉林がしばらく続く.途中,小さな杉の倒木帯も出て来るが,大変短く,クリアも容易だ.

いよいよ目的地に近づき,「安倍山系」で予告されていた最後の急坂に差し掛かった.坂の手前には,「林業作業中」と書かれた黄色いノボリ旗があり,横には林道が見える.なるほどここまで自動車で来ることができるのだ.林道の発達により登山道が使用されなくなり,道が荒れたり,廃道化してしまうことはよくあるが,もしかしたらこの「愛郷の路」も同様の運命を辿っているのかもしれない.もう少しルート上に展望があれば,人気が出るのかも知れないが…

笹と杉の真っ直ぐな急坂を上り終える当たりは,トラロープ,マーキングテープ,私製標識,官製標識,黄色い林業作業中ノボリ旗が集中しており,賑やかな場所だった.そしてその賑やかな場所を少し抜けた山道の脇に,ぽつんと,その標石はたたずんでいた.それが三等三角点「皆沢奥」の標石だった.どうやら着いたようだ.



実に無防備な標石で,周りが石などで囲まれておらず,国土地理院の「大事にしましょう」標柱もない.ただ設置した場所が安定しているためか,しっかりと直立不動している.ひょっとしたらヤブの中に標石を探さなければいけないかもしれないと思っていただけに,これで一仕事終わった感じがした.

標石のある大山へと続く広い山道の脇で1時間ほど休憩をとった.時間があれば大山まで行ってもいいかと思ったが,すでに時間切れだった.山頂気温は17度程度.風も吹かず,暑くも寒くもない.ちょうどいい感じ.ただハエを中心とした虫たちは,夏ほどではないものの,まだ活発だった.ハエが多いのは,周囲が笹薮のためだろう.しかしハエだけではなく,もっと厄介な虫もその中に混じっていた.

スズメバチだ.休憩していると3センチぐらいのスズメバチが飛来し,自分の座っている場所から1mぐらい前方の地面に着地した.観察していると,枯れ葉に取り付き,腰を縦に振っている.どうも獲物と勘違いして,毒針を刺しているようだ.あちこちの枯れ葉に対して同じことをしながら,どんどん自分の方に近づいてくる.自分はディートを身体に吹きかけているのだが,おかまいなしだ.

逃げるべきかと思ったのだが,試したいことがあった.彼女が30センチぐらいまで近づいてきた時に,手元にあったディートのスプレーを彼女に向かって噴射してみた.さてどうなるか?

効果はてきめん.ディートを噴射した方向とは真逆の方向に,まっすぐ,文字通り「一目散」に飛び去って行った.ディートにこれほどの効果があるとは考えてみたこともなかった.なぜならディートを身体に噴霧してあっても,山のハエたちの場合,お構いなしに取り付いてくるからだ.少なくともスズメバチに関しては,ディート直接噴霧による防御法はありだとこの時思った.

休憩後,やってきた道を辿って下山を開始したのだが,その途中でカモシカに出会った.実はこれで本日2頭目.上りの途中,付近を撮影している時に,1頭目に出会った.撮影に集中したていたためか,近くにカモシカがいたことに自分は気づかず,撮影が終わった時に,ようやく気づくことが出来た.さっそく手にしたカメラでカモシカも動画撮影しようと思ったのだが,少し体を動かした途端に,「キュン」といったような警戒音を発しながら,山道から斜面を駆け下り,見えなくなってしまった.残念.

今度は失敗しないぞ.カメラを準備し,身体はカモシカに向けずカメラだけを,カモシカに向けて撮影を開始した.カモシカは例によってこちらをガン見している.少し撮影しながら山道を前進したが,反応がないので,身体をカモシカに向けて近づいてみると,さすがに彼も逃げ出した.撮影は一応できたので,良しとしよう.



下山時には,再びスズメバチに遭遇した.今度もやはり一匹で,歩哨なのかホバリングしていた.先程の個体よりでかい.羽音も大きい.これまた撮影中だったので,スズメバチを発見したときには,すでに数十センチまで接近していた.スズメバチらしく全くの強気で,さらにこちらにどんどん近づいてくる.今度はこちらが急いで退散した.もっと身体にディートを噴霧しておくべきなのか?

下山エピソードの最後を飾るのは,ズッコケだ.実は今回の山行にはもう一つの目的があった.それは最近購入したアクションカメラ「RICOH WG-M1」の運用試験だ.50%引きだったが,さらにセールで500円ほど引くとのことで,思い切って購入した.購入理由はスペック上,マイナス10度でも動作する点に尽きる.今まで採用していたスマホカメラによる撮影には,山においては色々と限界や障害があった.特にこれから始まる冬山の撮影は,スマホではかなり厳しい.このカメラの運用試験の結果については,別投稿する予定.

カメラのテストとして,展望のある鉄塔付近の動画撮影を下山時に行ったのだが,撮影しながら鉄塔脇の坂を下っている時に,ズッコケてしまった.本日滑ったのは,このときだけ.御存知の通り,下山時の撮影は危険が伴う.まさにセオリー通りとなったことに,ちょっと笑いがこみ上げてきてしまった.



ほぼ計画通りに下山も完了し,帰宅.標高も高くなく,アップダウンも少なかったためか,終了後の身体の負担は比較的軽かった.ただいくつか気になることもあった.

上りの時に途中で,かかとが痛くなってしまった点.これは普段の街歩きで歩いてしまい,足を前に出しすぎていたためだ.上りの途中で痛みの原因に気づき,意識して歩き方を変えたため,その後はいたみはなくなり,マメもできなかった.平地ばかりを歩いていたので,歩き癖がついてしまったらしい.もう少し山の歩き方を癖付ける必要があるかもしれない.

もう一つは持久力.終了後の身体の負担も軽く,行動中のカロリー摂取も普段より少な目で,実際,終了後の体重もあまり減っていないことから,カロリー消費量はいつもよりかなり少なかったものと思われる.ただ山行中の小休止の入り方が,普段より細かく入っていた気がする.歩き方も関係しているのかもしれないが,もうちょっと身体を作った方が良いようにも思った.

2016年10月9日日曜日

夜間平地走行歩行訓練

★概要

  • 日程:2016年10月8~9日
  • 天候:晴れ
  • コースタイム
    自宅発21:20→大浜海岸着22:30→休憩10分→大浜海岸発22:40→自宅着23:20→休憩(水充填)5分→自宅発23:25→駿河大橋西端着23:40→自宅着0:15
  • 総行動時間:3時間 
  • 総移動距離:16km
  • 休憩時間:20分

★ 感想

諸事情により山行訓練の準備ができなかったので,あまり準備の必要のない舗装路の歩行訓練を行うことにした.ザック重量は約4キロ.水は3リッターで,内2リッターは重り,1リッターが飲料用.おそらくこれではあまり負荷がかからないだろうから,せめて心拍数を上げるために,できるだけ走ることにした.手にはダブルストック.靴は長年放置していたクッション性のあるジョギングシューズ.訓練時間は最低3時間は欲しい.

暫定的な目標地点は移動中に決めたのだが,NHKで放送されたTJARのゴール,大浜海岸とした.コースはやや遠回りする形に設定したため,距離は片道約8kmほどになる.

本日は気温が24度を下回り,さぞや涼しかろうと思ったのだが,出発してしばらくしたら,吹き出す汗でずぶ濡れ状態になった.とにかく湿度が高い.橋の上ですら,風がほとんど吹いていない,無風状態だったことも影響したかもしれない.

出発から約1時間10分後に大浜海岸に到着.浜辺にあったと思われるTJARのゴール設定地点に行ってみたかったのだが,真っ暗で全く浜の様子がわからず断念.とりあえず,少し堤防付近で休憩して,来た時とは別のコースで自宅に向かって出発した.

ちなみに夜の10時半頃といっても,この海岸には人が割りといる.防潮堤の上から夜の海を眺めつつ,歓談するグループ.防潮堤の裏の街灯の下で,何やら遊んでいる若者のグループ.単独者は自分ぐらいなのか?

さて,最短コースを取って帰宅すると,出発から2時間しか経っていない.訓練予定は3時間.そこで後1時間だけ訓練することにした.負荷を元通りにするために,飲料水として消費した分の水を補充し,家を出発したのがだいたい23:30.

1時間後には帰宅する予定なので,今回はそう遠くにはいけない.そこで国道1号線上かかっているいくつかの歩道橋を昇り降りすることで負荷を稼ごうと考え,それを実行した.

順調に上り降りをいくつかこなした後,駿河大橋の東端に至り,橋を渡り始めた.ところが橋の中ほどまで来た時,靴から異様な音がしていることに気づいてしまった.

外灯のあるところで立ち止まり,靴を見てみると,ああ案の定.右の靴のソールが剥がれかけていて,パカパカの状態だった.実は以前も同様の訓練をやって,シューズのソールを剥がしてしまった経験がある.またしてもやってしまった.

やむを得ずしばらくは,ソールを引きずるような感じで歩いていたのだが,最終的には完全に分離してしまった.補修可能か不明だが,その場で剥離したソールをザックに収めて,早めに帰宅することにした.

帰宅後,両足の裏にマメのような痛みに気づいたが,マメ自体はできていなかった.少し擦れたようだ.また膝も現時点では問題ない.

靴の補修はまだ試していないが,買い換える必要があるかもしれない.ソールの裏のクッションを形成しているウレタンが崩れてしまっているため,補修の見通しは厳しい.まだ穴すら空いていないので,自分としては,捨てるにはおしいという気持ち.何とか補修したいところだが…


実は訓練前は靴のことは全く心配しておらず,むしろザックの方が心配だった.今回使用したザックは,引退していた古いVAXPOTの25リッターだったので,走っている内に振動で壊れてくるのではないかと思ったのだが,ところが結果的には何の問題もなかった.意外に(?)頼もしいザックだ.

ということで,そろそろ諸条件が揃い,なおかつ天候が許せば,1000mぐらいの低い山を目標とした試験的山行を行ってみたいと思っている.まだ計画はほぼ白紙ではあるが…